長崎県精神医療センター
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院長挨拶

 2020年4月1日付けで、高橋克朗先生の後任として院長に就任いたいしました大塚俊弘です。どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、当院は、前院長の元、病床数削減による医師・看護師ら人的資源の病棟機能に応じた再配置を基本戦略に改革を進めてきました。2004年に、病床数を6病棟から4病棟173床に削減し、「救急・急性期医療」、「児童・思春期医療」、「重症包括医療」の3つの機能に集約、2007年、九州初の精神科救急医療センターの指定、2008年には、急性期リハビリ病棟を閉鎖し、医療観察法病棟17床を設置しました。
 現在、精神科救急病棟、思春期病棟、包括治療病棟、医療観察法病棟の4病棟139床で、精神科救急、児童・思春期精神医療、司法精神医療を中心に、長崎県の地域精神医療の向上に寄与できるよう努めております。また、難治性、薬物抵抗性の患者さんの治療にも力を入れており、2013年には、修正型電気けいれん療法(m-ECT)のためのECTセンターを設置するとともに、クロザピンによる薬物療法にも積極的に取り組んでおり、地域の精神科医療機関と血液内科医等との連携体制を構築しながら、県内各地でクロザピン治療が受けられる環境を整えていきたいとも考えております。
 私たちが一生の間に一回以上何らかの精神疾患に罹患する確率は3~4人に1人といわれており、精神疾患は、誰でもがかかる可能性があるありふれた病気です。こころの病気とも呼ばれますが、決してこころが弱い人がなる病気でもありませんし、こころの持ちようだけで防げる病気でもありません。くよくよ考えすぎたり、ストレス解消に失敗した人がなる病気でもありません。十分に解明されていないものもありますが、その多くは、日々の生活上のストレスが一定以上になると脳神経の一部に機能不全が生じ発症する病気だと考えていただいて結構です。
 非常に身近な病気であり、身体の病気と同様、治療の開始が遅れますと治療成績も低下しますので、眠れない、気分がすぐれない、考えがまとまらない、強い不安に悩まされるなど、精神的不調が数週間持続する場合は、早めの受診を心がけてください。
 当院は地域に貢献できる精神科治療施設として、適切な医療を提供するとともに、県民のみなさんのこころの健康増進に寄与する技術支援や教育、普及啓発にも取り組んでいきたいと考えておりますので、これまで同様のご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
長崎県精神医療センター 院長 大塚 俊弘
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